ナンシンボンド

ナンシンボンド

ナンシンボンド2

村に着くと早速太鼓のマスターの家に案内された。

都会と村が近いせいかあまり外人に対しての好奇心は感じない。
景色は村そのもの。もちろん電気等のライフラインはない。

のに、携帯電話は持っていてるよく歩き電話をしている姿を見か
ける。聞けばモスクに有る太陽光で充電できるらしい。
電気がないのに電話というのが非常にアフリカらしく感じた。

マスターの家の前には小さな広場が有り、大きな木が植わってい
て木陰でくつろげるのだ

とりあえず荷物を下ろし、木陰に椅子を出されて座らせられた。
その間にマスターが自分ら用の小屋の中を整理し始めたのだが、
何やらガサガサやるたびに入口からホコリやらニワトリがコケ
コケ出て来たりするので不安になった。
そして、正にその不安は的中。

 小屋は長屋になっていて3つに間仕切りされている

 右端 ヤギ部屋

 真ん中 自分達

 左端  ニワトリ君

 といった部屋割りで…・・まぢですか?!笑

マスターはカセイというのだが、御年50くらいで、彼はどうや
ら動物に好かれるらしい?

彼の家にいる動物をざっとあげると、

ニワトリ複数、犬大勢、ヤギ多数、ロバ二頭。

とここまでは理解できる。

小屋は手前の部屋と奥の部屋、に別れていて、手前の部屋は荷物
を、奥の部屋はベッドがあった。
ベッドにはボロボロホコリまみれの蚊帳がかかっていたが、たる
んだところにコウモリの糞やらネズミの糞やらがたまっており、
非常に不快的だった。笑

問題は夜中だ。間仕切りされているが仕切りが低く、完全な個室
にはなっていない。
そのため、ヤギ君達の寝息がダイレクトに聞こえるのだ。
そしてたまにニワトリが朝と勘違いしてコケコケ言う。
さらには、外からロバの交尾の叫び声だ。
部屋に間違えてニワトリがは行って来たり、気が付けばコウモリ
がぶら下がっていたり屋根裏からネズミの走る音がしたと思いきや
、その後を追っかける大きな動物の気配を感じたり。
その動物は後日オオトカゲと判明しました。
連れが大きな声を上げたので行ってみると天井の穴からオオトカゲ
が顔を出していたとのことでした。


 こういうのは初だが、言うなればブレーメンの音楽隊状態だ。笑

そんなこんな?で強烈な洗礼を浴び、村の生活が始まった。
紹介してくれた友達は電話で

「あまり長いは出来ないと思うよ。」

「え?なんで??」

「言ってみればわかるよ。」

なるほど!良くわかりました。笑

目的は太鼓を習ったり、村の行事を見たりすることだったのだが
日中は暑いので何もせず、休んでろと言われる。あまりに退屈なの
で散歩に行くが確かに暑い!
結局、ぐてっとしていた。
マスターの庭からヨシズで出来ている大きな建物があった。
建物からは一日中太鼓の音が聞こえて来る。
流石に気になるので何か聞くと、小さな男の子達が大勢中に入って
いるらしい。
あまり詳しくは教えてくれなかったが、どうやら割礼と関係あるら
しい。
一か月ほどその中で集団生活をするらしい。
その間、一歩も外に出れないという事だった。

小屋までの細道を若者のアンちゃんたちが小屋に出入りするためし
ょっちゅう往復していた。


青い空、白い雲、強烈な太陽。木陰で休む牛。

完璧にアフリカの村だ。
気が付けば、広場の端っこに毎日座っている長老の様なおじいさん
がいた。結局、あいさつ程度の会話しかしなかったが彼の存在感は
デカかった。
毎朝必ず、広場の端に行き、壊れた馬車の荷台に腰掛け、空を眺め
ているのだ。
朝から夕方までそこで何を思っているのかは彼のみぞ知るだ。

とにかく、このカヤイ村、味があるのである。



                             つづく