ナンシンボンド3

ナンシンボンド3
カヤイ村が如何に味わい深いかはお伝えしたと思う

 以前書いたが、自分たちの行ったじきは丁度
 割礼シーズンでした。
 ナンシンボンドーと言う精霊?かな
 儀式の真っ只中でした。

 村外れでマスターカセイが叩くと言うのでつ
 いていって見ると、隣村から、男の子の集団
 が歩いて来ました。
 みな黒装束に、飴とビスケットに穴をあけて紐に
 通してある飾り物を肩にかけていました。

 カセイの太鼓チーム面子が子供らの引率のオジサン
 と何か話していました。
 まるで日本の子供御輿が休憩によっている感じ
 でなんとも言えない懐かしさを感じた。
 お菓子の首飾りも、皆で真っ赤な炭のなかに
 千枚通しをいれ、刃が赤くなった頃に取り出し
 焼いて穴を空けると言う作業をお茶をしながら
 近所のアンちゃん達がやっていた。
 小さい頃にやってもらった事を次の世代にして
 あげてると言うわけだ。
 
 「村」と「縁」

 と言う人類的な営みを感じた。

 余りに色々なものを見たのでうろ覚えだが
 確かこの後、暫くしてナンシンと呼ばれる
 精霊のようなものが出没した。
 全身藁でおおわれていて、口に何かくわえている
 手にはカンクラン(以前の記事参照)のサーベルと
 違い、棍棒を持っている。
 カンクランはおっかないがナンシンはどこか
 コメディである。
 
 ところで、ナンシンのリズムは速い。
 タイムキーパー的なクティディンディンは高速
 フレーズを刻む。
 顔は涼しげだが、手元はとんでもない事になって
 いる。
 速いが決して決して無理のない動きに見とれてし
 まう。個人的にはソールーバはソロよりも
 伴奏側のグルーヴにやられてしまう。
 ジェンベのグルーヴが機関車だとすればソールーバ
 は軽快なチャリンコである。
 小さなフレーズがキャタピラのようにくみあわさって
 継ぎ目のない心地よさだ!!
 低音担当のクティリバはドゥンドゥンのような感じだ
 この楽器は良く喋る。
 以前も書いたかもしれないが、都会方面ではクティリバ
 がソロをとっているのをよく見かける。
 個人的にこの楽器に魅力を感じてしまうのはやはり
 自分がドゥンドゥンをメインに叩いてきたからだろう。
 兎角、倍音の多い音が気持良いのだ。

 この最強グルーヴのバックにカセイのソロが炸裂する!

 筆舌に尽くしがたいとはこのことなのだ。

 カセイは一言でいえば、ありえないプレイヤーである
 ソールーバ叩きという生き物にまで到達している。
 カセイの手は、撥が持ちやすいように変形しており
 おそらく、ペンなどはうまく持てないのではないかと思う
 
 特に親指が特徴的なのだが、説明できないので、見たい人
 はカヤイへ行ってもらうしかないです。笑
 祭りの時、カセイが目の前で激しくソロを叩くので、
 お金をだすと、ロールをしていた撥の方で金を受け取るの
 だが、撥を止めてもロールの音があまり変わらないかった
 よく見れば手で叩く左手の動きがおかしい。
 片手でロールしているのだ。

 「ありえない。」

 呆然としてしまうくらいに動物的な動きだ。
 もはやこの人にかなうプレイヤーなどいないのでは?
 と思ってしまう。
 
 あまり説明も野暮なので行ける方は是非、会いに行って
 いただきたい。

 しかもこのおじさんアクションが半端ない
 スライディングしてすぐに立ち膝になり叩きまくったり
 飛んだり跳ねたりしていた。もはや誰にも止められない笑
 
 そこにクティリバプレイヤーが絡む!!!

 やはりスライディング、後に寝転び、叩きまくる!

 とにかくスライディングが流行っていた。

 なんとも過激でイカしたフェットだ!!
 楽器が軽く扱いやすいのもこうしたアクションに一役買って
 いるのだろう。
 音も軽快で重くないので垣根が低く、楽しい。
 
 いやー最高なお祭りでした。

 祭りのあとはいつもどおり動物の声のみの静かな世界に
 戻りました。

 この村、この時間からが楽しいのである。

                      つづく。

 写真は村の写真が消えてしまたのでカヤイは関係ないですが
 都会のカンクラン。あしからず笑